不動産業界に惹かれた就活生が納得して不動産業界を目指すのをやめた話

「不動産業界を目指す」ことが本当に正解か悩んだ

「不動産なら営業力もつくし、稼げるよ」と聞いて、なんとなくこの業界を見始めた就活生、多いんじゃないでしょうか?実際私もその一人でした。

でも、OB訪問を重ねて自己分析を深めていくうちに、だんだん違和感が芽生えてきました、、!

私が本当にやりたい営業ってこれなのかな?と。結果的に私は不動産業界を諦めることになったんですが、その判断は間違いじゃなかったと今でも思ってます!

この業界目指し続けて本当にいいのかな>< と悩んでいる方も

私の就活生時代の経験談から

この視点もあったのか!と発見するきっかけになれたら嬉しいです!

私が不動産業界を目指すのをやめた3つの理由

正直に言うと、最初の頃は「不動産業界ってなんか華やかだし、稼げそうだし良いじゃん」くらいの軽い気持ちでした。でも実際にOB訪問を重ねて、インターンにも参加してみると、だんだん「あれ?これって本当に私がやりたいことなのかな?」という疑問が湧いてきたんです!

1. 「ターゲットの狭さ」が気になった

これは実際にOB訪問をして初めて気づいたことなんですが、不動産業界ではターゲットが限定的なことも多いです。

新築住宅営業の場合、最近の物価高騰の影響で、実質的にターゲットが高所得層に絞られてきています。

普通の会社員だと、なかなか手が届かない価格帯になってしまっている物件も多いと、ある住宅メーカーのOBの方が話していました。

オフィスビルの大手デベロッパーの営業の方の話では、「リモートワークが浸透した影響で、企業がオフィス面積を縮小する傾向が強くなって、テナントがなかなか埋まらない」という状況だそうです。大手が建築したビルでさえ空き部屋が問題視されているという話を聞いて、正直「えっ、そんなに厳しいの?」と驚きました。

もちろんそれが悪いわけじゃないんですが、私はもっと幅広い層の人と関わって、いろんな価値を届けたいと思っていたので、ターゲットが限られてしまう現状にちょっと物足りなさを感じてしまいました。

「でも、不動産って人の人生に関わる重要な仕事だよね?」と思う方もいるかもしれませんね。 確かにその通りで、不動産は人生で最も大きな買い物の一つです。だからこそやりがいも大きいし、責任も重い。ただ、私の場合は「一つの商材で営業をしてニーズに応える」よりも「自分の介在価値で多様なニーズに応える」方に魅力を感じるタイプだったんです。

決して不動産業界が悪いわけではなく、自分に合うか合わないかを考えた際に私は違うかも、と思ったというわけです。

2. 自分の「営業の価値観」を再定義した結果

私が注目したのは「営業する際に商材があるかないか」ということです。

これが自分の価値観に密接に関係すると考えていました。

不動産やメーカーの営業は、すでに商材が存在していて、それをお客さんに購入してもらうのが基本的な仕事。商材があるからこそ安定しているし、商材によってですが営業しやすいという利点もあります。

ただ、私の場合は「自分の介在価値がそのまま結果につながる仕事」により魅力を感じるタイプだと自己分析などを通じて感じました。

例えば商社や人材業界、コンサル業界のように、商材というよりも自分自身がどれだけ顧客のニーズに策を提供できるかで勝負が決まる世界の方が、やりがいを持てると感じました。

営業は一口に言っても、業界によって全然違います。

不動産営業は「高額商品を個人に売る」営業ですが、例えば人材業界なら「企業の成長を人材面からサポートする」営業、商社なら「企業同士をつなげて新しい価値を創造する」営業になります。どれが良い悪いではなく、自分にとってのやりがいポイントがどこにあるかの問題だと思います。

3. 「企画提案」の余地の少なさ

実際にOB訪問で話を聞くと、なかなか思うようにいかない現実もあることを知りました。

例えば、オフィスビルの企画に携わっている方の話。

男性A
男性A

物価上昇の影響で、建物に共有スペースやコンシェルジュサービスなどの付加価値をつけることで差別化を図ろうとしているけれど、利益を確保するために予算は抑える必要があって、自分が本当に作りたい形でなかなか反映できないこともあります

私にとって「自分のアイデアをすぐに受け入れてもらえる環境かどうか」は、仕事へのモチベーションにかなり影響すると感じていました。わたしは会社の中で何人もの承認を得てから初めて反映できるような環境だと、成長スピードも意欲も下がってしまいます(´;ω;`)

自分のアイデアで新しい提案を考えることにやりがいを感じるタイプの私には、この点もちょっと引っかかりました。業界の特性上仕方のないことだとは分かっているんですが、「もう少し自由度の高い環境で営業をしてみたい」と思ってしまったんです。。


ここまで読んで、「あ、私も似たような違和感を感じてる」と思った方もいるんじゃないでしょうか?

実はこういう違和感は、業界選びにおいてすごく大切なサインです。

自分に合う業界を見つけるための3ステップ

不動産業界に対する違和感が芽生えてからは、「じゃあ一体どの業界が自分に合うんだろう?」という新たな悩みが生まれました。正直、最初は「こんなことで悩んでて大丈夫かな…」と不安になったりもしました。

でも結果的に、この悩みと向き合ったからこそ、今の自分にぴったりの業界を見つけることができたと確信しています。

その過程で実際にやった3つのステップをご紹介しますね。

1. OB訪問で”現場のリアル”を知る

「OB訪問やる必要あるの?」と思う方もいるかもしれません。

しかーし!今まで紹介してきた不動産の内情はすべてリアルな話をOBの方々から聞いたからこその情報。OB訪問していなかったら私は不動産業界をやみくもに見続けていたと思います。

私が特に活用したのは、「Matcher(マッチャー)」や「ビズリーチ・キャンパス」といったOB訪問マッチングアプリです。大学関係なく約47,000人の社会人が登録しているので、自分の大学にOBがいない業界でも、現場で働く人の声を聞くことができました。

でも知らない社会人に連絡するのって緊張する…

私も最初はすごく緊張しました。でも実際にやってみると、多くの社会人の方が学生の就活を応援してくれる気持ちを持っていることが分かって、思っていたよりもフランクに話してくれることが多かったです。

OB訪問で聞いた話の中で一番印象に残っているのは、不動産デベロッパーの方の「最近はコロナの影響でオフィス需要が読めなくて、正直厳しい状況が続いてる。でも逆に、住宅系は在宅勤務で家にいる時間が増えたから、リフォームや住み替えのニーズは高まってるんだよね」という話。

ネットの記事や会社説明会では聞けない、こういうリアルな業界の動向を知れたのは本当に大きかったです。「あ、同じ不動産業界でも分野によって全然状況が違うんだ」ということがよく分かりました。

「どんな質問をすればいいかわからない」という方は、まずは「1日のスケジュールを教えてください」から始めるのがおすすめです。 具体的な業務内容が分かれば、自然と「この部分はどんな風に進めるんですか?」「この仕事の一番やりがいを感じる瞬間は?」といった質問が次々と出てくるはずです。

2. 自己分析で「5年後・10年後」のキャリアを描いてみる

これが一番時間がかかったステップかもしれません。でも同時に、一番やってよかったと思える作業でもありました。

将来どんな職業人になりたいかというビジョンを持って就活を進めることがとても大切だと聞いていたものの、正直「5年後、10年後なんて想像つかないよ…」というのが本音でした。

そこで私がやったのは、まず「今の自分が大切にしたい価値観」を整理することから始めました。例えば:

  • お客さんとのコミュニケーションを通じて、相手の課題解決に貢献したい
  • 自分のアイデアや提案が形になる瞬間にやりがいを感じる
  • 成長できる環境で働きながら、それなりの収入も得たい
  • 様々な業界の人と関わって、幅広い知識や経験を積みたい

こういった価値観が明確になってから、「じゃあこの価値観を大切にしながら働いている5年後の自分は、どんな仕事をしているだろう?」と考えてみました。

すると、「特定の商材を売る」よりも「人と企業をマッチングする」「企業の成長を支援する」といった仕事に興味があることが見えてきたんです。

わかんないよー!と思う方はなんとなくでもいいです。

「なんか自分はこういう仕事に興味があるな」という思いはきっとあなたの価値観を言語化するきっかけになります。ふわっとした価値観も見逃さずに書き出してみましょう!

「自己分析のやり方がわからない」という方にはこちらのブログの記事もおすすめです!↓

3. 業界の特性と自分の価値観を照らし合わせた

最後のステップは、自己分析で明確になった価値観と、OB訪問で知った各業界の特性を照らし合わせる作業でした。

例えば、不動産業界については:

  • 商材:マンション、オフィスビル等の「物件」
  • 顧客:限定的(個人の購入検討者、企業の不動産担当者等)
  • 営業スタイル:既存商品の販売がメイン
  • 自由度:法規制や予算制約により限定的なところもある

一方、人材業界については:

  • 商材:「人材」と「企業」のマッチング
  • 顧客:様々な業界の企業、多様な背景を持つ求職者
  • 営業スタイル:課題解決型の提案営業
  • 自由度:顧客のニーズに応じた柔軟な提案が可能

こうして比較してみると、人材業界の方が私の価値観により合っていることが明確になりました。

「でも、業界を絞り込むのって不安…」と感じる方もいると思います。 確かに選択肢を狭めることへの不安はありますが、逆に「なんとなく幅広く見る」よりも、明確な軸を持って業界を選ぶ方が、志望動機も具体的になるし、面接での説得力も増します。

もちろん、途中で方向転換することも全然ありです。

私は実際3月ごろに方向転換して人材業界に力を入れ始めましたよ!


実はこの3ステップを通じて、「合わない業界を納得して外す」ことも、「合う業界を見つける」のと同じくらい価値のある作業だということに気づきました。不動産業界を外したからこそ、人材業界への志望動機がより明確になりました。

不動産業界を非難したいのではない

ここまで不動産業界を諦めた理由をお話ししてきましたが、誤解のないように言っておきたいのは「不動産業界が悪い業界だ」ということでは全くないということです。

実際に私の知り合いに不動産業界でバリバリ活躍している人もいますし、その人たちは本当に生き生きと仕事をしています。要は「向き不向き」の問題なんですよね。

向いている人には魅力的な業界

不動産業界の魅力って、やっぱり「成果がお金に直結する分かりやすさ」だと思うんです。

結果を出せば、20代でも年収1,000万円を超えることは珍しくないし、実力次第でどんどんキャリアアップできる環境があります。「頑張った分だけ評価される」というシンプルな成果主義が性に合う人には、これほどやりがいのある業界はないかもしれません。

また、人の人生で最も大きな買い物に関わる仕事なので、お客さんから感謝される瞬間の喜びも大きいはずです。「この家を買って本当によかった」と言ってもらえたときの達成感は、他の業界では味わえないものがあると思います。

「でも、ノルマがきつそうで不安…」と思う方もいるかもしれませんね。 確かに厳しい面もありますが、逆に言えば「やればやった分だけ結果がついてくる」環境でもあります。営業としてのスキルを徹底的に磨きたい人には、これ以上ない環境かもしれません。

だからこそ、やりたいことから目を背けないで

私が一番伝えたいのは、「なんとなく稼げそうだから」や「親が勧めるから」「有名だから」ではなく、自分自身が「何にやりがいを感じるか」ということに真剣に向き合ってほしいということです。

不動産業界を選ぶにしても、他の業界を選ぶにしても、最終的に大切なのは「なぜその業界なのか」を自分の言葉で説明できることだと思います。その結果として業界を選べば、きっと後悔しない就活につながるはずです。

まとめ:業界選びは”合わないとわかる”ことも成果

就活をしていると、「志望業界を決めなきゃ」というプレッシャーを感じることが多いと思います。でも私の経験を通じて伝えたいのは、就活は「自分が行きたい業界を決める」だけでなく、「合わない業界を納得して外す」ことも同じくらい大切だということです。

“違和感”は自分を知るための大切なサイン

私自身、不動産業界を本気で志したからこそ、「なぜ合わないのか」に明確な答えが持てました。もし最初から「なんとなく違うかも」で終わらせていたら、こんなに深く自分の価値観と向き合うことはなかったと思います。

OB訪問で感じた違和感、自己分析で気づいた自分の価値観、業界研究で見えてきた現実。これらすべてが積み重なって、結果的に自己理解を深め、今の志望業界への自信にもつながっています。

自分の”軸”が見えてくる瞬間

不動産業界を諦める過程で、私は自分にとって大切な価値観が明確になりました:

  • 様々な業界の人と関わりたい
  • 自分の介在価値で勝負したい
  • アイデアを形にできる環境で働きたい
  • 人とのコミュニケーションを大切にしたい

この軸があったからこそ、人材業界を選ぶときも迷いがありませんでした。そして面接でも、「なぜ人材業界なのか」を自分の体験談を交えて説明することができたんです。

周りと比較しなくていい

正直に言うと、友人の中には「とりあえず知名度の高い企業を受ける」という人もいました。それが悪いわけではないのですが、私は「自分なりに納得できる選択をしたい」と思っていました。

就活は、どうしても周りと比較してしまいがちですよね。でも大切なのは、他の人がどうかではなく、「自分にとって意味のある選択ができているか」だと思います。

「時間をかけて業界研究をしている間に、内定が出遅れそう…」という不安を抱く方もいると思います。 でも、納得のいく業界選びができれば、その後の選考対策も集中して取り組めるし、面接でも自信を持って話すことができます。結果的に、効率的な就活につながることが多いです。

あなたの違和感を大切にして

もしあなたが今、何かの業界に対して「なんとなく違うかも」という違和感を感じているなら、それは決してネガティブなことではありません。その違和感は、あなたが本当に向いている業界を見つけるための大切なサインかもしれないんです。

私の場合は不動産業界でしたが、どの業界であっても、真剣に向き合って「合わない」という結論に至ったなら、それは立派な業界研究の成果です。そしてその過程で得た自己理解は、必ず次の選択に活かされるはずです。

最後に、就活中の皆さんにお伝えしたいのは:時間をかけて自分と向き合うことを恐れないでください。 遠回りに見えるかもしれませんが、納得のいく選択ができたときの安心感と自信は、その後のキャリアにとって大きな財産になります。

あなたの就活が、単なる「内定獲得」ではなく、「自分らしいキャリアの第一歩」になることを心から願っています。

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